適応
インスリン療法が適応となる糖尿病
名前の由来
「Tre」はラテン語で3を表しており、以下の3つの特徴から採用。
1) HbA1cを効果的に改善
2) 夜間低血糖の発現のリスクの低下
3) 1日1回、毎日一定のタイミングであれば、いつでも投与することが可能
「siba」は soluble insulin basal analogue の頭文字。
血中半減期
18hr
代謝
資料なし
作用機序
製剤中で2量体を形成しているヘキサマーが、皮下投与後にはマルチヘキサマーとなる。
注射部位で生成したマルチヘキサマーからモノマーが徐々に放出され、効果を示す。
所見
長時間作用型の遺伝子組み換えインスリン製剤。
インスリンの特徴として6量体であるヘキサマーを形成することがあげられますが、トレシーバはこのヘキサマーの多量体を生体内で形成するようです。
従来の長時間作用型のインスリン製剤と比較して、夜間低血糖が起こりにくいとの事です。
現時点では、糖尿病に対するインスリン療法はかなり有効な手段で、OQLの向上に一役買っていると思います。・・・が、今後再生医療が発展していく中で、ランゲルハンス島が再生、もしくは体のどこかに付与されるようなことがあれば、徐々に姿を消す薬剤になってしまうかなとおもいます。再生医療の治験も徐々に広まっています。うまくいけば、あと20-30年後には薬物治療は不要になってしまうのではないでしょうか。
ノボ社はホルモン製剤等の開発もやっていますが、おそらく売り上げの大半はインスリン製剤だと思いますので、個人的には今後の展開が少し不安です。自己注時に痛みを感じないよう、注射針の開発もやっていたと記憶していますので、そちらの技術と特許で生き残っていくのかなーとか、考えています。
まぁ、再生医療が安価に受けられるようになってしまったら、薬屋は食い上げですけどね。。。
そうなったとして、残るとしたら抗生剤系とか、いじるのが難しい脳や精神系の薬剤になってくるんでしょうか。
私は、少なくとも今世紀前半までは、まだ薬物治療が優位かなと思っています。
世の中が発展していくほど、仕事がなくなっていきますね。
製品情報-トレシーバ
承認 2012.09.28
薬価収載 2013.02.22