スーグラ(イプラグリフロジン)

適応
 2型糖尿病

名前の由来
 SGLT2(sodium glucose co-transporter 2)のローマ字部分S・G・L・Tをとって、スーグラ(Suglat)と命名

血中半減期
 10-15hr

代謝
 肝臓でグルクロン酸抱合を受け、尿中に排泄される
 P-gpの基質となる

作用機序
 SGLT2の阻害

所見
 経口剤で吸収率が90%以上というとても吸収率の高い薬剤です。
 5月にもSGLT2阻害薬が3つ
  アプルウェイ/デベルザ(トホグリフロジン)
  フォシーガ(ダパグリフロジン)
  ルセフィ(ルセオグリフロジン)
 が薬価収載となりましたが、その前に薬価収載となった一番最初のSGLT2阻害薬です。

 SGLTはNa+/グルコース共輸送担体のことで2種類のトランスポーターがあります。
  SGLT1: 主に小腸と腎近位尿細管に発現しており、小腸上皮でのグルコース吸収を担う主要なトランスポーター
  SGLT2: 腎近位尿細管に特異的に発現しており、腎臓でのグルコース再吸収を担う主要なトランスポーター

 このうち、余分にろ過されたグルコースを再吸収するSGLT2を阻害することで、尿中へグルコースを排泄し、血中の薬物濃度を下げるのがSGLT2阻害薬です。なので、そもそも腎不全でグルコースを尿中へ排泄できない人には効果のない薬剤になってしまいます。
 低血糖のリスクが従来の糖尿病薬に加えて少ないことが売りみたいですね。
 まだ日が浅いので、まずは他のSGLT2阻害薬とともに市場獲得を目指しているところでしょうか。

 糖尿病薬についても、いずれ従来の薬剤含めたまとめを作りたいと思っています。

製品情報-スーグラ
承認 2014.01.17
薬価収載 2014.04.17

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